お待たせしました。
「 痛風 」 後篇 行きますよ~!
前編では 「尿酸」 「高尿酸血症」 「痛風」
などについて 解説しました。
後篇では おもに 治療、予防、などについて
おはなししましょう!
高尿酸血症だからといってすぐに
薬による治療が必要という訳ではありません。
まずは生活習慣を見直す事から始めて下さい。
ただし 薬を飲む必要がある場合もあります!
・ 痛風の発作を起こしたことがある
・ 痛風結節を持っている
・ 尿酸値が 8.0㎎/dl 以上で合併症のある人
・ 尿酸値が 9.0㎎/dl 以上の人
こんな方は担当の先生に相談してください。
尿酸値を 6.0㎎/dl 以下に保つと、
身体に沈着している尿酸の結晶が溶けだして
痛風発作や合併症の危険度が少なくなると
云われています。
尿酸値 6.0㎎/dl 以下を 上手に
維持していく事が 大切です。
では 尿酸値を下げる生活改善のコツを・・!
① 食事を軽めに、体重を落としましょう。
② お酒を減らしましょう。
③ 水分を十分にとりましょう。
④ 軽い適度な運動をつづけましょう。
⑤ 上手にストレスを発散しましょう。
上に掲げたような生活改善を行っていくと
同時に 生活習慣病のリスクも減っていきます。
ではもう少し詳しく、個々に解説しましょう。
① 食事を軽めに、体重を落としましょう。
体重が落ちていくと 多くの人で尿酸値が
下がってきます。
色々なものを少しづつ食べて
食事全体の量(カロリー)を抑えましょう。
(特に食べてはいけないものはありません)
コツとしては、
・適正カロリーを守りましょう、
・プリン体は摂取してもいいけど控えめに、
・アルカリ性の食品を積極的に頂きましょう、
② お酒を減らしましょう。
ビールにはプリン体が多く含まれますが
ビールに限らず、お酒の飲み過ぎは
尿酸値を上げる原因になります。
③ 水分を十分にとりましょう。
尿酸は尿から排泄される為 尿の量が増えれば
尿酸は排泄されやすくなります。
1日2L くらいを目安に水分をとりましょう。
(心不全、腎不全、などで水分の摂取制限の
ある方は、担当の先生にご相談ください)
④ 軽い適度な運動をつづけましょう
肥満の解消、尿酸値の高い人に合併しやすい
生活習慣病の予防の為にも
軽い、適度な、有酸素運動を継続して
行うことはおすすめです。
ただし、激しい運動はエネルギーの
燃えカスである尿酸を
かえって増やしてしまう為、要注意です。
⑤ 上手にストレスを発散しましょう。
痛風になる人は何事につけ行動的な人が
多いようです。
仕事も遊びもバリバリこなし、過激な運動を好み、
食事は早食い、大食い、お酒が好きで、
肥満気味、(痛風患者の9割以上が男性です)
こんなタイプの方は ストレスもかなり溜まり、
ストレスは尿酸値を上げるといわれています!
充分な睡眠、適度な運動、のんびりリラックス、
など からだに優しいストレス解消を実践しましょう。
ただし 飲酒、過食、過激な運動などの
ストレス発散法はかえって尿酸値を
上げてしまうので要注意です!!
次に痛風発作の治療について・・!
痛風は尿酸値が高いためにおこります。
ですが 発作の時に尿酸値を下げる薬は
使いません。
痛みを抑える為に関節の炎症を抑える治療を
発作が起きている間だけ行います。
痛風発作は尿酸値が高い時だけでなく
急激に下がっても起きやすいのです。
痛風発作の起きている時は 尿酸値をなるべく
変動させない事が原則。
発作が落ち着いてから 尿酸値を下げる治療を
始めます。
痛風発作が起きたら
横になり、患部を心臓より高くして
冷やし、安静を保ちましょう。
温めたり、揉んだり、するのは逆効果です。
最後に 高尿酸血症の治療について・・!
痛風発作が治まったら、痛くもかゆくもなく
「治った・・!?」みたいなかんじですが
いぜんとして、尿酸値は高く何も解決していません。
ここからが 本当の治療の始まりです。
高尿酸血症の治療で 溜まった尿酸を溶かしだし
痛風発作や合併症を予防しましょう。
高尿酸血症の治療としては尿酸降下薬を用いますが
あせらず、ゆっくり、根気良く、が大切です。
血液中の尿酸の濃度が急に下がると
痛風発作が起きやすくなります。
薬を服用する際は 発作を防ぐために
医師の指示に従い段階的にゆっくり尿酸値を
下げていきましょう。
尿酸値を目標値まで下げたら
その値をしっかりと維持しましょう。
尿酸値を 6.0㎎/dl 以下に保てば
痛風発作は起こりにくくなります。
そして 尿酸値を下げる生活習慣の継続が
恐ろしい合併症の予防にもつながります。
薬を服用する際は医師の指示に従い
勝手に止めたり,減らしたり、
しないようにしましょう。
高尿酸血症の治療は継続する事が大切です。
定期的に診察を受けながら
根気よく続けましょう。
かつては「ぜいたく病」といわれた痛風も
物がありあまる現代では 誰もがなりうる
病となりました。
また、健康診断や人間ドックなどで
尿酸値が高いと指摘されている人が
多いのも事実です。
そんな指摘を受けた人でも、その程度によって
治療法は様々です。
恐れずに一度専門の医師を受診してください。
放っておくと本当に危険な病気 なので・・・!
今回も 当院ブログ最後まで読んで頂き
ありがとうございました !!
昼間は気持ちのよいお天気が多い彼岸時ですが
朝、夕、はかなり涼しく 体調を崩される方も
いらっしゃいます。
日々の養生につとめ、健やかにお過ごしください!!