アキレス腱断裂について・・・!

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「アキレス腱断裂」・・

この仕事をやっていると

よくお目にかかる怪我です!

今回はアキレス腱の断裂について

解説してみましょう!

 

先ずは骨と筋肉の関係を話しましょう。

 

筋肉(骨格筋)は通常、太い部分から

徐々に細くなって骨に付きます。

この太い部分を「筋腹」、

骨に付く部分を筋肉の「起始」または「停止」部

と呼びます。

つまり 関節をまたいで 2つ又は複数個の

骨を筋肉がつないでいる訳です。

この状態で筋肉が縮むと、関節が曲がり

骨と骨の距離が近づきます。

いわゆる関節が曲がった「屈曲」の状態に

なります。

(この関節を伸ばした状態が「伸展」です)

 

筋肉は通常、血液がたくさん流れているため

赤っぽくみえます。

筋腹から骨に向かって だんだんと硬さを増し

細くなり、白っぽくなり 最後には「停止部」で

骨に付きます。

(白くなるのは血流が乏しい為です)

この硬く、白っぽく、細くなっている部分を

『腱』 と呼びます。

(また筋腹から腱に移っていく部分を

「筋腱移行部」といいます)

 

二頭筋骨格筋上腕

 

では 「アキレス腱」にもどりましょう。

足首の後ろ側にあり、ふくらはぎの中ほどから

かかとの骨までつながっています。

長さは約15~20センチ、人体のなかでは

最も太く、強い腱といわれています。

大腿骨の下部から踵骨(shoukotsu)まで走る

下腿三頭筋の腱であり、

疾走、跳躍、着地、などの際に使われ

つま先を伸ばし、力を入れ踏ん張る、

などの働きをしています。

 

〔 アキレス腱断裂 : 原因 〕

 

「アキレス腱断裂」は 主にスポーツにともなって

発生します。

下腿三頭筋に、瞬発的かつ強力な力が働くと

アキレス腱の一部または全部が切れます。

皮膚は傷つかずに中の腱のみが断裂します。

アキレス腱の退行変性(老化現象)の始まる

30歳以降の方に多くみられますが、

40歳を超えると 日常のちょっとした力の

入れ具合でも(急に走る、階段を駆け下りる、

跳躍後の着地・・など)断裂が起きる事が有ります。

 

〔 アキレス腱断裂 : 症状 〕

 

断裂と同時に激痛を覚え、時に「バシ!」と

断裂音がします

人によっては「いきなり棒で強く叩かれた

ような痛み・・」という方もいます。

受傷と同時に歩行困難となりますが

びっこをひきながらもなんとか歩けるので

足首の捻挫と勘違いする人もいます。

(足首捻挫とは痛みの場所が全くちがう

のですが・・)

足関節の運動は可能ですが、

足底屈力(つま先を伸ばす力)が低下し

爪先立ちは不可能となります。

ふくらはぎを見ると正常な腱の索状隆起

(下腿三頭筋からかかとまでの徐々に細く

なっていく隆起部)が消失しています。

断裂部には陥凹を触れ(ポコッと凹んでいます)

強い圧痛(圧すと痛む事)が有ります。

 

断裂アキレス腱

 

整形外科の検査法の一つに

Simmonds テスト が有ります。

患者さんを診察台にうつ伏せに寝かせ

両足首から先を診察台の端から出させ

検者はふくらはぎのふくらみ(腓腹筋筋腹)

を手で握ってみます。

もし足関節の底屈運動(つま先方向に指先が

伸びる事)が起こらなければ 完全断裂、

と云われています。

 

テストアキレス腱

 

〔 アキレス腱断裂 : 応急処置 〕

 

皮下血腫(皮下受傷部の出血の塊)を軽減

する為にアイシング(氷水などで冷却)を

します。

患部の保護のために仮固定をします。

大腿部中央~つま先先端までの長さの

副子(添え木として使う板切れなど)を用意、

それに、クッション材としてバスタオルなどを

巻きつけ 下肢の前面にあてがい固定します。

この時の肢位は 膝を伸ばし,つま先も伸ばし

(尖足位固定)ます。

副子を固定するときは膝のやや上部と

土踏まずの辺りで縛ってください。

 

 

固定アキレス腱

 

以上の処置を施した後に

専門の医師、または柔道整復師、を

受診してください。

かならずしも受傷当日に受診する必要も

ありませんが、なるべく 早めの受診を

おすすめします。

 

〔 アキレス腱断裂 : 予防 〕

 

ストレッチング、柔軟体操など

ウォーミングアップをしっかり行ってから

スポーツを楽しんでください!

 

治療法としては

観血療法(外科手術など)と非観血療法

(外科手術以外の療法)などがあります。

たとえ同じような外傷でも

怪我の程度、患者さんの年齢、職業、・・

などによって 治療法は 人それぞれ

変わってきます。

 

アキレス腱断裂は、スポーツ愛好家に

多いせいか、ついつい早く復帰しようとして

かえって 治療が長引く事があります!

焦らず、ゆっくりと養生される事を

おすすめします!!!

 

今回も当院ブログ 最後までお読み頂き

ありがとうございました。

湘南という土地柄もあり、

マリンスポーツでの怪我で来院される方も

数多くいらっしゃいます!

ウオーミングアップも大事なのですが

運動後のクールダウンもとても大切なことです。

スポーツで使った筋肉を時間をかけて

ゆっくり伸ばす(ストレッチング)事によって

スポーツ疲れの筋の回復力がアップしますよ~!!

 

アップとダウンをしっかりと行って

スポーツを存分に楽しんでください~~!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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