親指の使い過ぎ、外傷、などにより起きる 手首の親指の付け根部分の腱鞘炎です。
手首の親指の付け根(よく脈を診る部位のすぐ隣のあたり)には二本の腱が通る腱鞘があ
ります。
肘側から親指側に向かって 長母指外転筋、短母指伸筋、という筋肉の端の部分(これを
腱と呼びます)がトンネル状の組織(これが腱鞘です)の中を通っています。
親指は 他の四本の指に比べ複雑な動きをします。
他の四本の指と連動して対立的にも動きます。
この為 得に親指は何かをする時酷使されやすいのです。
親指を使い過ぎると この二本の腱が擦れ合い腫れて、またこの腱をトンネル状に包んで
いる腱鞘の内側の壁も腫れます。これが デユ ケルバン病です。
症状としては 腫れ、親指の使用時の痛み、時に患部(橈骨茎状突起の部にほぼ一致)に
小腫瘤をふれる事があります。
フィンケルスタインテストで調べます。(親指を中に入れたグーを作り尺屈、小指側に曲
げる事)
治療としては 安静、固定、温熱療法、マッサージ、鍼灸、等です。
中年婦人に多いとされてきましたが、近年スマートフォンなどの普及により、若い方にも
見られます。狭窄性腱鞘炎だなと思われた方は、とにかく使い過ぎに注意して、安静を保
ち、専門の先生を受診して下さい。