「HSP」=ヒートショックプロテイン(熱ショックタンパク質)
ヒートショックとは、医学的には細胞にとって理想的な
体温より、高い温度下にさらされた場合の、生化学的な効果の
事である、とされています。
日常生活に於いては 温かい居間から寒い浴室へ移動した時、
また ぬくぬくのお布団の中から冷たいトイレへの移動など
温度差の大きい変化を伴うような時に、身体に負担がかかり
血圧の急変等により、脳や心臓などに病変を起こし
重篤な場合は 死に至ることも有ります。
(ヒートショックの引き金となる住環境の危険因子を「暖差リスク」
と呼び 特に冬場にその危険度は増します。また 日本の風呂は 浴室と
脱衣場の温度差が大きく、諸外国に比べて入浴中の死亡件数が
多いとされています。)
このヒートショック状態に生体がさらされた時「熱ショックタンパク質」
群の発現率が上がり細胞を保護しようとします。
熱ショックタンパク質(ヒートショックプロテイン=HSP)とは
傷ついた細胞を修復したり、免疫細胞の働きを強化したり、また
乳酸(疲労物質とよばれています)の発生を遅らせる などの
人にとってはとてもありがたい働きをしてくれる物質です。
HSPが増加する事によって ウイルスに負けない
また病気にかかりにくい身体となり
より健康で若々しい毎日をおくれるようになります。
ここで 入浴によって HSP を増加させる方法を紹介しましょう。
まずは体温計で自分の平熱を図ります。
HSP は38度くらいの体温のときに体内で作られますが
低体温の人がいきなり38度に体温を上げるのは身体に
負担がかかります。 なので、最初は自分の平熱+1,5度アップ
を目差しましょう。
入浴前に脱水予防の為たっぷり水分を取って下さい。
お風呂の温度は40~42度くらい。
湯温度が熱すぎるのは良くありません。
この状態で湯船に約10分浸かっていると、体温が約1度上昇します。
そのままもう10分浸かっているとさらに0,5度ほど体温がアップします。
(約20分くらいお湯に浸かる事になりますが、この時点で気分のすぐれない
方は、そこまでで終了して 無理をしないようにしてください)
舌下温(舌の下で計る体温で身体の深部の体温)を計って
自分の平熱プラス1,5度である事を確認して終了です。
入浴後は部屋を適温にして 身体を冷やさないようにして下さい。
この後体温は自然に下がっていきますが、増加したHSPは約1週間ほど
体内に残りその力を発揮します。
(HSPの効果がピークを迎えるのは 入浴から2日目頃と
いわれています)
HSPを増加させるこの入浴法、週に2回くらいで良いでしょう。
毎日行うと「慣れ現象」があらわれあまり効果的ではありません。
・入浴前の水分補給
・平熱プラス1,5度
・40~42度で約20分
・舌下温でプラス1,5度 確認
・入浴後の適温で保温
・週2回くらいを目安に
・体調に注意、気分の悪い時は無理をしない
今回も 湘南針灸接骨院のブログを読んで頂きありがとうございました。
これからしばらくの間は まだまだ寒い日々がつづきます。
御身体 ご自愛して 楽しい入浴タイムをお過ごし下さい!